
映像制作に役に立つかもしれないし立たないかもしれない「画の六法」2〜カット割り〜
徐々に夏らしい季節になって参りました。
皆様いかがお過ごしでしょうか。
前回に引き続き、「画の六法」
シリーズ2始めさせて頂きます。
シリーズ2は、「骨法用筆(こっぽうようひつ)」です。
ほね!
「骨に法(のっと)り筆を用いる」と書きます。
「なんだそれは〜?」
「筆は映像に使わんやろが!」
という罵声が今にも聞こえてきそうですが、
トリビア的な知識としてご説明させていただくと、
描く時に、描く対象物の構造を理解しようとしながら筆を動かすことで、
ただ見える存在ではなく、
真の対象物の存在に迫ろうとしていたとか、
色々な事を言われています。
ただ影の色を塗るだけではなく、
人の立体感を意識しながら
影の線を引いたらどうだろう..
奥行きを感じさせるために
回り込んで行く面の処理を工夫しよう..
輪郭線はこの世に存在しないのだ…
とかなんとか色々考えながら描いてる人もいます。
だけどもだけど
皆さんここまで読んでうすうす感づいて
いらっしゃる方も多いと思います。
「これ映像と関係無いやん」って..
記事を書いてる自分ですら、
そう思いこの記事をどうまとめるか悩みました。
そもそも絵と映像って全然別物なのだから、
結びつけようの無いことがあるのは当然なんです..
絵を描く時に意識する「骨」は、
描く対象の「骨」だけど、
映像制作にとっての「骨」は何なのだろう..
映像にあって絵に無い物…
それは時間では無いでしょうか。
時間と共に映像が流れることによって、ストーリーを作り出せる、
自分のような馬の骨が言い切って良い事かはわかりませんが、
これこそが映像の「骨」なのだと思います!!
骨の絵でカット割り
さて、映像には長回しの1カットの映像で完結する物もありますが、
ドラマや映画などの映像の多くはカット割りがされています。
それはそう遠く無い昔の話、私もukに入ったばかりの頃、こんな事を言われました
「カットの集まりはシーンになり、
シーンの集まりはシーケンスになる」
と..
シーンとは、物語上の「場面」
シーケンスとは物語の「一つの断片(起承転結の起とか)」
の事を指します。
さて、このカット割りですが、同じような画面ばかりがずっと続くと、
見ている人は物語性が感じられず、見続ける事ができないのです。
例えば、
「同じ絵が2つ並んでるだけじゃねぇか!」としか思え無いと思います。しかし
こうしてみると、「骨がニヤっと笑って”骨!!”と言った」という、
物語が生まれてきませんか…??
私もまだまだカット割りは難しいな、と思います。
しかし、この上にあげた例をヒントに、皆様の映像制作の手がかりになれば、と思います。